備忘録

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エボラ関連

日本でもニュースになったのでまだご記憶の方もいらっしゃるであろう話題。日本での報道が下火になってからもこちらではずいぶんと注目されていた話題で一区切りになったので触れてみたい。長くなったので興味のない方はどうかスルーして下さい。

10月後半、エボラ関係で連日報道されていたのがニューヨークの医師で国境なき医師団に参加して西アフリカでエボラ患者の治療に当たっていた通称エボラドクター。

彼は帰国後エボラを発症して現在も隔離治療を受けている。
これだけを読むと身の危険も省みずアフリカに渡って献身的な治療を行った博愛精神のかたまりのような医師に見えるかもしれないがとんでもない。

もう一人は通称エボラナース(メイン)、メインというのはメイン州在住ということ(エボラナースで検索するとテキサスで院内感染した二人の記事も引っかかる)。彼女はNYのエボラドクターとは別にナースとして国境なき医師団の医療を助けていた。これまた素晴らしい医療従事者に見えるかもしれないがこれもとんでもない。

エボラドクターは帰国時点では症状は出ておらず、自発的に検温をしながらエボラの潜伏期間と言われている21日間は「万一の感染に備えてウイルス拡散しないよう活動を自粛している」ことになっていた。

発症後の聞き取りによると自宅のある市内でボーリングやバーに行っていたことがわかりバーは閉鎖になった。
その後(どこが調べたのかは知らない、たぶん強制捜査権のある警察)クレジットカードの使用歴や鉄道のパス?の記録から、この医師が自宅付近のみで活動していたというのは全くのウソで市外にも出ていたことが発覚。しかもラッシュ時の地下鉄にも乗車していた。一気にニューヨークと隣接する市の市民は恐怖におののくことになった。

エボラナースは安全が確認されるまで病院に隔離されて健康状態をモニターされることになっていた。ところが2度目の検査結果が陰性とわかった後、強引に病院を抜け出した。いわく、隔離されていると人格を全て否定されているようだった、と。何が言いたいのか理解不能だった。

その数日後には自宅付近を「挑戦(ルールへの?)」と言いながら(同居している男といっしょに)自転車で一回り。近所の人たちはエボラの恐怖に戦々恐々。危なくて子供を外で遊ばせられないと言う人もいた。シェリフ(保安官)のところにはなぜあんなのを野放しにするんだ、早く隔離しろという電話が殺到したそうだ。そらそうだろう。さすがに脳天気なアメリカ人も今回はそうも言ってられなかっただろう。よく撃たれなかったものだ。

映像で見たところ人口も少ない田舎町のようだからそういう挑発をされて住民は一致団結して彼女を忌避したんじゃないかと思う、これは想像。

同じころ大統領は「英雄を病院に閉じこめてはいけない」と西アフリカから帰国した医療関係者を隔離しないことを支持する頓珍漢な発言。英雄も何も公衆衛生の問題を政治ネタにするなよ。

さすがカーター、クリントンを上回るとの呼び声の高い大統領、中間選挙を直前に控えて共和党候補に強力な援護射撃。

投票直前のある民主党候補のコメントがストレートで笑えた「大統領があんなんじゃあねえ」(何もわかっていないという意味)と。民主党候補としては最前線で敵(共和党候補)と戦っている最中に最高指揮官に背中を撃たれた気分じゃなかっただろうか?大統領の努力の甲斐もあって?上下両院は目出度く共和党が過半数を確保。

この二人の医療関係者を見て二つの点で大きな危機感を感じた。一つ目はエボラドクターもナースも英雄気取りであるということ。

医療関係者ともあろう者が「西アフリカくんだりまでエボラ患者診に行ってやったんだからおれたちは偉いんだ」というとんでもない錯覚をしていること。

二つ目はエボラ患者を直接診てきた「プロであるはずの二人」がエボラの感染や検査について全く無知であること。これはテキサスで院内感染が起こったケースにおける「医療関係者の無知」よりもさらに深刻と言わなければならない。テキサスの彼女たちはエボラの専門家ではない。はっきり言うと素人。

まずエボラドクター、万一感染していた場合に全く無関係な人を巻き添えにしてはいけないという「人として当たり前の配慮」がなぜできないんだろう?危機管理の大原則は最悪の事態を想定すること。

医師という専門職にありながら「病気を広げないという当たり前のこと」に考えが至らない稚拙さ。さらに自分の行動範囲を虚偽申告した不誠実さ。仮に回復したとしてもこのように著しく知識も倫理観をも欠如した医師を専門職の場に留めるのはいかがなものか。

次ぎにエボラナース。彼女は医師ではなく「ナースだから知識が浅いのは仕方がない」なんて言い訳は通用しない。ナースは歴とした専門職。二度の検査で陰性だったからウイルスはないに違いないと平気で言うおよそ専門家としては考えられないような無知。

検査法の検出感度を知らないのか?PCRと呼ばれるDNA(やRNAを)増幅する方法で対象となる遺伝子、この場合はエボラウイルス特有の遺伝子配列を増幅、検出する。発症後の検査でさへも陰性となる場合があることは専門家なら(医療に限らず遺伝子を触れる者なら誰でも)知っていて当然の常識。仮に知識として知らなくてもそのくらいのことを予想もできない時点でプロとしては失格。

エボラの専門家がそういうことを知らないというのは野球選手が野球のルールを知らないのと同じこと、笑えない。フットボールのルールがいまだに理解できない私が「フットボールというのはなあ」と蘊蓄を垂れるのと同じくらいの低レベルな話し。フットボールとの違いはこちらは素人で彼らはプロであり人命に関わることなので笑い話では済まないところ。

彼女の身勝手な行動で田舎町の住民はパニックになった。警察に通報が殺到したことが何を意味するか?そのように無知無責任な医療従事者に今後自分の健康を預けられる人がいるだろうか?

さらにはこの愚かな二人の無知と身勝手でどれだけ多くの人が経済的損出を被ったか?安い給料でアフリカくんだりまでエボラ患者を診に行ったことは立派なことであって全ての免罪符になるなどと思っているというのは勘違いどころのバカではすまない。

まじめな心で患者の治療に当たるからこそ人はそれに感謝し賞賛する。国境なき医師団の理念は(実態はどうであっても)崇高なものだ。せめて表面だけでも取り繕うことができないんだろうか?いとも簡単に馬脚を現してしまった、お粗末としか言えない。

エボラドクターはまだ隔離中である。仮に回復しても待っているのは住んでいた住宅やバーなど大きな経済的損害を被った人たちからの損害賠償請求と失った信用。

今回は彼は感染の可能性を予見できる専門家であったこと、さらに二次感染の可能性を予見した行動を取りうる専門家であり、その注意義務を怠り不急不要な外出を繰り返した。損害賠償請求訴訟、勝ち目はないと思われる。もちろんこれは素人の感想だけど。額も半端じゃないだろう。

エボラナースはそろそろ潜伏期間の21日を過ぎるので晴れて自由の身になれそうだ。正しいと信じることを主張、実行したのであれば大手を振って街を歩けばいい。ところが彼女と同居していた男は先週金曜日に地元大学に退学届け(正しくは授業を落とす届け)を提出した。秋学期の授業がまだ4週くらいは残っているのとファイナル(期末試験)を受けられないので(届けを出さなくても)受講途中の科目は全て落とすことになる。そして来週には州外のどこかに引っ越すそうだ。あの書き方だと行き先に当てはなさそうだ。

街中の人を平気で混乱に陥れたんだからそんな無茶をする人のことは怖くて誰も触らない。これが平均的な反応だろう。

万一この街にエボラが入れば私がうちの家族の安全を守る指針を出すと家族には言ってある。子供の登校、欠席はこちらで最善と思える判断をするので心配はないと子供に伝えてある。少なくとも保健所よりはよく勉強している。これは家族の生命に関わることなので人任せの判断はしない。

誰でも自分や身の回りの人の安全を心配して万が一にも感染しないようにと考えているもの。その気持ちを逆なでするようなことを平気でしたのが彼女。報道も特に偏ってはいないものの彼女に対して「好意的ではない」ことはよくわかる。

「エボラナース」との見出しで彼女の身勝手な言動が連日報道されていたのでいまでは大統領よりも有名人。州外に逃げたところで知らない人はいない。お気楽なアメリカと言えそんな身勝手な人を雇う殊勝な組織があるとは思えない。これまた自分の愚かな言動に対して大きな代償を支払うことになった。

引っ越しをするということを記者会見したときの写真は心なしか冷静に見え不安そうにも見えた。病院を抜け出したときや、外出して住民や知事を挑発したときの不敵さは感じられなかった。英語にも覆水盆に返らずと言う諺はあるのだが・・・
男の方も折角大学に通っていたのに中途で辞めることになるのはもったいないことだ。

この二人の言動について私は非常に違和感を感じたので当のアメリカ人はどう感じているのかを尋ねてみた。彼、彼女たちも、あれはいかんだろうという見解だった。

エボラナースについては年齢的に近い女性の見解がわかりやすかった。ああいう(身勝手な)人(女性)はときどきいる、それが(身勝手なので誰も相手にしないので)糺されることもなく年を取り(身勝手さが)エスカレートする。そして大人になりますますおかしくなって(歯止めが利かなくなって)いく。彼女の言動はむちゃくちゃだ、と。

みんなこの件について概ね自分と同じような印象を持っていたことに少し安心した。いくら「自由」を声高に叫ぶ国であってもやはり彼らの言動は「自由」とは受け止められないようだ。私たちにとっての当然がときどき当然でないのがこの国の凄いところなので。
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  1. 2014/11/11(火) 03:30:29|
  2. アメリカ暮らし
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

Re: 「エボラ関連」…待ってました

イーグルス16さん、こんにちは

お待たせいたしました(笑)

日本でこのニュースを気にとめていた方がいらっしゃったこと嬉しいです。
この3人はしょうがないですよ。

ご存じかもしれませんがエボラナースは病院を抜け出して直後に知事と隔離の是非を争って裁判に勝ちました。
裁判所の判決の詳細までは読んでいませんが彼女が市民から支持されたわけではありません。
メイン州の知事は敗訴の後も強制隔離すべきと言うことを明言しました。立派な知事だと思います。

この騒動の前後で強制隔離の是非について連日ニュースでいろいろなコメントが飛んでいました。
イギリスのエボラ研究の第一人者は気をつけすぎるくらいで丁度だというコメントをしていました。
にもかかわらずアメリカのNIH(研究機関を持つ厚労省のような役所)、CDC(日本だと国立感染研)の「専門家」は強制隔離の用なしと言ってました。
憶測ですが、大統領に迎合することで予算を有利に配分してもらおうという魂胆でしょう。
NIHとCDCのいい加減なコメントには大いに落胆しました。トップは科学者というよりも政治家みたいな奴らでしょうからね。

今回はNASAは無関係なので笑わせてもらえませんでしたが、もし関係していたら土星の輪からエボラに効く薬ができるので大型予算をつけろと言ったかもしれないです(笑)

一連の騒動を見て多くのアメリカ人はエボラは危険だと認識していることが判りホッとしました。それと同時にNIHやCDCのような政権迎合、一部の人権病患者には大いに落胆しました。

> それにしても、自分と自分の家族の身は自分で守るっていうところまでいってるとは、なんとも驚き。
これはうちの基準です。
保健所の専門家といってもウイルスやバクテリアに対する感覚はほとんど身に付いていないと思っています。
州の保健局もCDCやNIHの呑気な話しを基準にする可能性があるので、私は信用していません。
保健所の指針で行動して感染しても誰も責任は取らないですから。

エボラについては広義の空気感染はないので危険な可能性のあるすべてのものへの接触を遮断することで回避可能だと考えています。

エボラ関係でニュースになる出来事があればまた紹介させていただきます。ありがとうございます。
  1. 2014/11/13(木) 03:45:39 |
  2. URL |
  3. MK #-
  4. [ 編集 ]

「エボラ関連」…待ってました

日本での報道で、なぜそれらの医療従事者が町をふらふらしてるのかまったく分からなかった。
人権云々の話が出て来るのはなぜなのか、まったく分からなかった。
愚かなお医者、愚かなナース、愚かな大統領のためだったんですね。
それにしても、自分と自分の家族の身は自分で守るっていうところまでいってるとは、なんとも驚き。
上記三人が、他にはありえない、特別なケースでありあますように・・・
  1. 2014/11/12(水) 09:31:07 |
  2. URL |
  3. イーグルス16 #-
  4. [ 編集 ]

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